川井: | まず、パソコンとの出会いをお聞きしたいんですけど、パソコンに触ったのってお幾つぐらいですか?
|
|
竹迫: | そうですね、パソコンに触ったのは中学校2年生のときですね。ちょうど父親がFM TOWNSっていう富士通のパソコンを買ったんですけれども、どうやら使いこなせなかったみたいで(笑)
|
川井: | 本当ですか?(笑)
|
|
竹迫: | それが私のところに降りてきたという感じですね。それで、最初はゲームとか、あとはOSに付属しているソフトとかをいろいろ使っていたんですけれども・・
|
川井: | OSに付属しているソフトって、例えばどんなものですか?
|
|
竹迫: | その当時は、TownsOSという、富士通さんが独自に作ったOSがあったんですけれども、それにTownsGEARというソフトが入ったんです。当時はハイパーメディアという言い方をしていたんですけれども、マルチメディアとハイパーテキストの融合ということで、今で言うとローカルファイル上のHTMLページにコンテンツを自由に配置して、アクションに応じて遷移するようなものがGUI上で簡単に作ることができました。いわゆるMacのHyperCardに影響を受けたものだと思います。
|
川井: | 中学生のころに興味をもって、やっていたという感じなんですか?
|
|
竹迫: | はい、そうですね。
|
川井: | ちなみに、どのへんが面白かったんですか?
|
|
竹迫: | そうですね、最初は、そのマウスの操作方法とかも分からず、しかも、操作方法とかも誰にも教えてもらうことがなかったんです。
|
川井: | なるほど。
|
|
竹迫: | なんとなく試行錯誤を繰り返して、使っていたという感じですね。
|
川井: | ゲームよりも、そちらのほうが面白かったということなんですか?
|
|
竹迫: | そうですね。そもそもお金持ちの家庭ではなく、そんなにゲームをたくさん買うとかっていうことはなかったんです。そのあと、高校の頃にF-BASIC386と出会い、それからプログラムを始めました。
|
川井: | そういうコンピュータとかパソコンの方にすでに興味があったという、理由とか根底にあるものって何かありますかね?
|
|
竹迫: | あ〜、どうでしょう。機械いじりとかは、好きだったっていうのはありますね。あまり器用な方ではなかったですけど(笑)
|
川井: | では、ハードウェアへのもともとの興味が根底にあったということですか?
|
|
竹迫: | それは、あんまりないですね。(笑) 分解したり壊したりってことは、あんまりしなかったので。
|
川井: | 自然とですか?
|
|
竹迫: | 自然とですね。田舎だったので他にあんまり娯楽がなかったからっていうのもあるんでしょうけれども、パソコンを触っていれば面白かったっていうのはありますね。
|
川井: | 何かスポーツしたり遊んだりするよりも、そういうのが好きだったっていうことですか?
|
|
竹迫: | そうですね。中学時代はテニス部とかに入ってましたけれども、家に帰ったらパソコンをいじるっていう感じでしたね。
|
川井: | ちなみに、今おいくつぐらいなんですか?
|
|
竹迫: | 今年で31になりました。
|
川井: | 31ですか。
|
|
竹迫: | いわゆる1977年生まれの世代です。Six Apartの宮川達彦さんとか、はてなの伊藤直也さんと同年代になります。
|
川井: | すごい世代ですね。
|
|
竹迫: | ちょうど77年世代の人たちが、大学に行っていたのは1995年ごろなんですよ。そのときは日本の大学でインターネットが結構盛り上がっていた時期で、ちょうどそのインターネットの盛り上がりと一緒に大学のネットワークを使って一緒に成長していった人っていうのがあるので、多分、それが好きでやってる人が多いんだと思います。
|
川井: | 分かりました。それでは、本格的にプログラムを始めて、作ったものにはどんなものがあったんでしょうか?
|
|
竹迫: | 恥ずかしい話ですけど、高校時代の面白くない授業のときは、ノートを広げてBasicのプログラムちょっと書いてみたりとか、そういうことはしてました。
|
川井: | まつもとゆきひろさん(MATZ)みたいですね。
|
|
竹迫: | そうなんですか?
|
川井: | なんか「ノートにプログラムを一生懸命手で書いてやってました。」って言ってました。(笑)
|
|
竹迫: | そうなんですね(笑)
|
川井: | 例えば何か目的はあったんですか?何かを作りたいとか。
|
|
竹迫: | そうですね、なんかゲームを作ってみたいっていうものはありましたね。高校生の頃は、結構ゲームセンターに通ってたりもしていまして。
|
川井: | なるほど。
|
|
竹迫: | 結構面白いゲームもあったりして、例えばバーチャファイターとか、バーチャレーシングっていうSEGAのAM2研が作ってた3Dのポリゴンのゲームなんですけれども、それが「あ〜、何かスゴい」とか思いました(笑)
|
川井: | あはは(笑)
|
|
竹迫: | そういうものを作りたいと思って、そのときは、真面目にゲームプログラマになりたいっていうのは思ってましたね。高校2年生ぐらいの頃です。
|
川井: | へぇ〜、そうなんですね。
|