とある商社向けの会計システム。そんな案件を担当することになり、私SEフトシめは、要件定義をとお客さんのところにお邪魔していたのでありました。
「ここはこんな感じですか?」
「ええそうですね、あ、ただその場合だと…」
一見スムーズに進む打ち合わせ。でもなんか違和感があるんですよね。なんでだろ。
「この帳簿に関してはどういった」
ちなみに担当は、ある年次処理を行うモジュールの作成でした。
「ああ、ここは入力としてですね…」
違和感はさておき、やはり一見スムーズに話は進んでいきます。
小一時間ほどが経った頃、ようやく違和感の正体に気づきました。
『あ、そうだ。ここまで一切勘定科目の話してないんだわ』
会計なのに勘定科目のことを確認してないとあっちゃ片手落ちです。こりゃいかんと、さっそく私は、そのことを確認することにしたんです。
「そういえば勘定科目なんですが、どういうものがあるか一覧として確認できる資料とかありますでしょうか?」
「は?そんなの今の話の中には関係ないでしょ?」
……へ?
『会計なのに、勘定科目が関係ない?』
その疑問を晴らすべく、色々問いかけを行ってみるも、どうも話が噛み合いません。モクモクモクと暗雲が垂れ込めてまいりました。
私、青色申告してまして。