川井: |
PCとの出会いについて教えていただけますか?
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松野: | そうですね。自分のパソコンを手に入れたのは高2くらいのときなんですけど、小学校のときに父親からポケコンをもらいまして、その時にBASICでいろいろとやったりしていました。
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川井: |
自分からねだったというよりは与えられたという感じですか?
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松野: | まあ、そういう感じですかね。父親が事務的なことをプログラムする仕事をしていたんです。
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川井: |
業務系のエンジニアとか?
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松野: | いえ、EXCELにちょっと詳しい普通のサラリーマンだと思います。
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川井: |
なるほど、マクロ組んだりというやつですね。
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松野: | そうです。VBAやVBは使えるけど、VC++は使えないというレベルです。
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川井: |
当時は、BASICで何を作っていたんですか?
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松野: | ポケコンといっても、父親が使い古した1980年代のポケコンを10年後にもらったという感じなので、画面も小さくてあまり使えなかったんですが、単純な文字を表示させるとか学校で習った数学の式を入れてみて2次方程式の解を求めるプログラムを作るとか、マニュアルの最後にあったサンプルプログラムを打ち込んで喜んでいたという感じです。
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川井: |
ゲームとかではなかったんですか?
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松野: | そうですね。
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川井: |
ゲームがきっかけじゃない方は珍しいんですよ。
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松野: | 僕は、生まれてこの方、ゲームのプログラムに興味があったことはないんですよ。
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川井: |
なるほど。それはまた面白いですね。「武勇伝世代」の方たちとは世代が違うところもあるのかもしれませんね。我々の世代は、コンピューターとの接点はゲームくらいしかなかったんですが、今の「E25世代」は、物心ついたときから端末や携帯端末が身近にあるという感じですからね。
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松野: | 本格的にプログラムを書いたのは、最初からWeb系のプログラムでしたね。
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川井: |
それは、高校のときにパソコンを手に入れてからですか?
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松野: | 中学のときからパソコンのクラブみたいなところに入っていて、そこからですね。その当時はパソコンを買ってもらえなかったし、お小遣いもたかが知れてますから、コンピューターなんて買えなかったんですが、高校に入ってバイトをし始めてやっと買うことができて、さらに本格的にプログラミングをするようになりました。
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川井: |
中学のときって、まだ13歳とか14歳くらいですよね? 年代的にはWindows95が出たくらいのときですね。
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松野: | そうですね。中学にはWindows95の入っているパソコンがありましたね。その時にHSPとかでプログラムを書いたりしていましたね。
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川井: |
中学校のパソコン部ってプログラムを書いちゃうんですか?
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松野: | 書かないですね。大体、みんなゲームやってます(笑)
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川井: |
ですよね。
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松野: | 普通はそうなんですけど、その中で何人かでプログラムを書いてみようみたいになって、やってた記憶があります。
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川井: |
そして高校に入って、自分でパソコンを買って、いよいよ本格的にというところで何をプログラムしたんですか?
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松野: | 最初の頃は普通にVBでGUIのアプリケーションを作ったりしたんですけど、それからはアーカイバとか単純な圧縮解凍のプログラムとかを作っていました。その辺からして、そもそもおかしいんですけどね(笑)
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一同: |
(笑)
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川井: |
どういうところに興味があるのか大変、興味がありますね。この辺の理由を解きほぐしたいですね(笑)
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松野: | 単純に、GUIのアプリケーションにはあまり興味がなくて、テキスト処理だとかそういったところばかりをやっていました。
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川井: |
言語もいろいろ試したんですか?
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松野: | 言語もいろいろやりましたね。最初はVBがあって、VBでアーカイバを書いているときにdllを呼ぶのが面倒くさくて、それでVB++を使い始めたんです。それまでずっとWindowsを使っていたんですけど、ある日、いきなりLinuxに開眼して学生の間はLinuxの上で生活するみたいな感じでした。
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川井: |
このときは、なぜLinuxだったんですか?
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松野: | このときはLinuxブームだったんですよ。それに「インストール厨」みたいな感じで、Linuxをインストールして、3日くらい使ったらアンインストールして、それでまたインストールするみたいなことをしていました。ASCIIから出ていたLinux Magazineに毎月新しいディストリビューションがついてくるんですが、それを毎月のようにインストールもしていましたね。
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川井: |
好きなのは分かるんですけどね・・・どうしてそういうことになるんでしょうね。
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松野: | そうですね。やっていて楽しいからみたいなのが大きかったですね。あと、高校のときにUNIX MAGAZINEの連載で高林哲さんの「横着プログラム」っていう連載を読んで、すごい感銘を受けまして、「テキスト処理が熱い」と思って、その頃からテキスト処理ばっかりやっているんです。
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川井: |
面白いですね。あまり周りにはそういうことを聞ける人はいなかったんじゃないですか?
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松野: | そうですね。学校は電子情報工学科という分野だったので、学校の図書館にはプログラム関係の本がたくさんあったので勉強するのには困らなかったんですけどね。
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川井: |
なるほど。部活なんかはやっていなかったんですか?
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松野: | 高専のときは部活はやっていなくて、4年の時にプログラミングコンテスト同好会というのを3人で始めまして、ACM-ICPC(ACM国際大学対抗プログラミングコンテスト)というプログラミングのコンテストに出たりしていました。そのコンテストでは、国内予選をオンラインで開催して、アジア予選を日本国内のどこかでやるんですが、国内予選は結構簡単に抜けられるんです。アジア予選になると、学校に旅費を出してもらって、食事は主催者側で用意してくれたりしますので、年の1度の旅行をするためにプログラムコンテストに出ていた感じですね。
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川井: |
部活感覚でパソコンをやっている感じですよね。
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松野: | そうですね。中学のときからパソコン部的な感じでやっていますね。メンバーのうち誰か1人でもやる気があったら、部室が開くみたいな感じでしたね。
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川井: |
ということは必然的に毎日開くということですね(笑)
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