伊坂幸太郎さんの「グラフホッパー」を読みました。
一言でいうと、すごく精巧な小説といえると思います。
なんというか3人の主人公を中心に話が展開していくハードボイルドなんですが、3つのプログラムが並列に進んでいって、最後に結合していく、そんな感じでなんです。そして、数人存在する3つのプラグラムを妨害するバグみないなもので思わぬ展開が生じたり。
いずれにしても、本当に精巧に設計されたプログラムだと思います。
流石に元システムエンジニアの伊坂さんならでは切り口なんでしょう。こういうものを読んでしまうと、きっとロジカルな発想ができるエンジニアって作家としての素養があるのではないかと思いました。反対にクリエーターにはこういうものは書けないだろうなとも思った次第です。
また、やはり特徴になるのか、伊坂さんの小説にはエンジニアが登場することが多いですね。やっぱり自分の過去の経歴からよく知っている世界なので書きやすいのでしょうか。まあ、エンジニア自体が主人公じゃないんですが、たまたまエンジニアみたいな設定ですが、ちょっと面白いですよね。
次は伊坂さんのデビュー作、「オーデュボンの祈り」に挑戦です。 |