
先日、癌と宣告された妻のために毎日ショートショートを書き続けた作家として紹介した眉村卓氏の書き下ろし長編小説を読みました。なんと400P以上でしたが、3日もかからず読破です。
<ストーリー>
老教授がとばっちりでまぎれこんだのは、教え子の空想が生み出した奇妙な異世界。魔法の力は身につけたものの、使い方は当の本人にすらわからない。右も左もわからぬままに、奇想天外な日常に流される暮らしだが…、ま、これも、いいではないか。相棒は猫、参謀はロボット、主人公は…老人。書き下ろしふしぎ小説。
これが意外と面白い。数年前の長編、「カルタゴの運命」にも驚きましたが、この「いいかげんワールド」にも別の意味で驚かされました。主人公には眉村卓自身の感性が相当に投影されてもおり、この年代ならではの作家の切り口が見て取れます。
純粋にSFファンタジーとしても面白いし、「老い」をテーマとした作品としても読める。また、妻を亡くされた直後のなんともいえない寂しげな感じも漂っており、不思議な雰囲気をかもし出している作品だと思います。
しかし、このところの眉村さんは、出版芸術社さんからいろいろな本を出版されています。なにやらいい出会いがあったんでしょうか。昔からのファンとしては嬉しい限りですね。
次は「新・異世界分岐点」にチャレンジです。
|