ほりえもんを止めた男の本。ついに手をのばしてみました。
SBIホールディングス代表取締役CEOの北尾吉孝さんの「何のために働くのか」を読んでみました。
http://www.sbigroup.co.jp/index.html
前から気にはなっていたのですが、北尾さんの顔があまり好きではなくて(失礼!)、少し遠くにおいていたこの本。やっと手にしてみましたが、本当によい本でした。
北尾さんは、最近の日本の若者は「何のために生きるのか」「何のために働くのか」について深く考えなくなったという背景のもと、利己的で刹那的な生き方をしているというようなことを書いていました。会社には入ってはすぐにつまらないから、自分に合っていないからといってやめてしまう。こつこつとした地道な仕事に身が入らない。まさにおっしゃるとおりで、最近の若い方はろくに仕事もしていない状態で、自分の仕事や会社について不満ばかり。与えられたことに寝食を忘れて取り組むことがないと思います。
北尾さんは、そのおおきな原因は「志がない」からだと語っています。社会のために何かをする、そういう志がないから利己的なことばかりを考える。まさにその通りでしょう。
いくつも紹介したフレーズがあるので、長くなってしまいそうですが、せっかくですので気に入ったフレーズを全て紹介したいと思います。
●働くことが人間性を深め、人格を高くする。働くことは人間を磨くこと、魂を磨くことだ
●もし本気で天職を見つけたいという気持ちがあるのなら、まずは与えられた仕事を素直に受け入れることです。そして 熱意と強い意志を持って、一心不乱にそれを続けていく覚悟が必要だと思います。
●才能に恵まれ、それなりの教育を受け、経験も積んで指導的な立場に立とうという人は、決して事なかれ主義に陥ってはいけません。世のエリートとして言うべきことを言うのは、自分がこの世に生まれた一つの責務だと考えるべきです。自分の発言によって、社会をよりよい方向に導いていこうとする意欲がなくてはいけません。
●あなた、寝食を忘れるくらい仕事に打ち込んでる? もしそれでもなおかつ今の仕事が嫌だったら、方法は三つしかないよ
●努力もせずに愚痴を言い、文句を言う。そして、やる前から「できません」と諦めてしまう。これが一番いけません。「なせばなる」という前向きな考え方を持つことです。そして「なさねばならない」という強い意志を持つことが大切なのです。
●あなたが仕事のできる人間になりたいのなら、他人のせいにすることは禁物です。常に己に帰着させ、己が反省しなくてはいけません。
●仕事即ち修行なのだと思います。仕事ができるようになるとは、人間として一流になるということなのです。
●すぐに会社を辞めてしまう若者がたくさんいます。その理由を私なりに分析すると、「志が足りない」というところに帰結するように思います。世のため人のために何をするべきかという自分の使命や志を考える前に、給与や待遇といった私利私欲を優先して会社を選んでしまったということではないのでしょうか。
●ピンチがやってきたら、それをありがたいと思えばいいのです。・・・・・問題が難しければ難しいほど、人間は必死になります。それを乗り越えるために、ありとあらゆる手を考えます。そういう体験を通して、人は自分の知恵を磨くことができます。つまり、ピンチとは知恵も人も磨ける絶好のチャンスなのです。
結局、この本は1日半、それも仕事の食事の合間合間だけで読んでしまいました。すっかり北尾さんの顔も好きになってしまったのはなぜでしょうか。
是非、皆さんにもお奨めしたい本です。 |